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身体の痛み・症状 - 整形外科Q&A「こんなときどうしたら?」

身体各所の痛み・症状について解説します。

身体の痛み・症状

首の痛み

 首から肩にかけての痛みは、①首の骨や椎間板に原因がある場合と②肩関節の病気に伴う筋肉の痛みそして③いわゆる肩こりがあります。肩こりも病気が原因となる場合と、病気とは関係ない場合があります。

 首が原因の時には症状として肩甲骨周囲の痛みを感じたり、腕から指にかけての痺れやだるさを感じたり、首を動かすとその痺れや首の痛みが強くなったりします。また、おしっこが出づらいとか足がもつれるなどといった症状を伴うときには早期に検査・治療が必要です。代表的な病気には頚椎症(年齢による変化)頚椎椎間板ヘルニアなどがあります。また胸郭出口症候群後縦靭帯骨化症なども時々ありますので、整形外科で原因を知り、それぞれにあった治療をお勧めします。

 肩こりは首から肩にかけての筋肉が疲労して血行が悪くなり、疲労物質がたまって痛みを引き起こします。上記のように整形外科的な病気が原因のときもありますが、そうでないことも多く頚肩腕(けいけんわん)症候群ということもあります。姿勢のチェックや全身のストレッチで改善することも多く是非リハビリをお勧めします。なお高血圧や耳鼻科的な疾患、視力、かみ合わせなどの口腔内の病気なども原因となることがありますので思い当たる方は一度診ていただいたほうがいいでしょう。

首の痛みに関わる代表的な病気

  • 頚椎症
  • 頚椎椎間板ヘルニア
  • 胸郭出口症候群
  • 後縦靭帯骨化症
  • 頚肩腕(けいけんわん)症候群
  • 肩こり

腰の痛み

 急激におきた腰痛や背部痛は、多くの場合筋肉や靭帯の小さな損傷や、椎間板の損傷で、これがいわゆる「ぎっくり腰」です。這うのがようやくといった状態でも足のほうに痛みやしびれがなければ、消炎鎮痛剤の内服や坐薬等を用いて一週間ぐらいの安静が必要です。しかし症状が改善しなかったり、足のしびれや痛みを伴うときはヘルニアその他の病気を疑って詳しく検査をしなくてはなりません。

 椎間板ヘルニアは急に重い物を持ち上げたりして椎間板に強い圧迫力が加わり、椎間板の髄核(ずいかく)というゼリー状のクッションが飛び出した状態です。神経を圧迫すると足のほうに強い痛みや排泄排尿障害を起こすことがあります。治療は、安静、お薬などで痛みをやわらげたり、痛みの強いときにはブロック注射などを行います。一時的に腰のベルトを使用することもあります。強い痛みが落ち着いたら、牽引、温熱療法などの物理療法に加えて、徐々に筋力をつける運動療法を行います。症状の経過によっては手術が必要なこともありますので、その際には専門医をご紹介いたします。

 年配の方は骨粗しょう症による圧迫骨折なども多く見受けます。まれにがん転移による骨折椎間板の細菌感染などもあります。

 長期にわたって痛みが続いている場合には、加齢で椎間板や椎体(骨)どうしの関節が傷んできて痛みを出したり(変形性腰椎症)、もっと悪化して足のほうに行く神経が通る脊柱管という通り道が狭くなり神経を圧迫して腰から足にかけて痛みや痺れといった症状が出てくることがあります(脊柱管狭窄症)。脊柱管狭窄症の場合歩行中に脚が痛くなり歩けなくなってかがんで休むとまた歩けるようになるといった症状が出てきます。同じような症状で慢性閉塞性動脈硬化症という病気もありますので整形外科での診察をお勧めします。

 治療は鎮痛薬や循環障害改善薬(血行を良くするお薬)などを内服したり、リハビリが効果的です。

 しかし日常生活の中でつらい状態が続くときには手術を要することがあり、その際には専門医をご紹介いたします。

腰の痛みに関わる代表的な病気

  • 椎間板ヘルニア
  • 変形性腰椎症
  • 変形性脊椎症
  • 脊柱管狭窄症
  • 圧迫骨折
  • がん転移による骨折
  • 椎間板の細菌感染
  • 慢性閉塞性動脈硬化症

膝の痛み

 膝の痛みは原因が幅広くあります。大きく分けて外傷に伴うものと、加齢による変形性関節症です。

 外傷はスポーツによるものが多く、靭帯損傷半月板損傷軟骨損傷骨折などがあります。いずれも膝の強い痛みや、曲げられない伸ばせないといった可動域制限、膝関節の中に血液や血液の混じった水をためることがあります。そのようなときにはすぐ何か簡単に固定できるものがあれば固定を行い、周囲を氷で冷やしてすぐ受診して下さい。

 変形性膝関節症とは、大腿骨やけい骨の関節面をおおっている軟骨がすりへってきて関節の動きが悪くなったり、軟骨の下の骨が刺激を受けて痛みを出す状態です。この炎症のために関節の中にお水をためたりします。女性に多く、年齢とともに進行しますが、お仕事や過去のスポーツ、けが、体重なども関係します。日常の生活では温めて過ごしますが、お水をためているときには、一時的にアイスマッサージなどをした方がいいこともありますのでご相談ください。また体重コントロールやお膝に合わせた筋力強化が非常に大切です。リハビリでご指導いたします。

 治療はお薬や外用薬、サポーターや足底板(膝にかかる体重のバランスを調整する足の裏につける装具)を作成したり、ヒアルロン酸の関節内注射が効果的なことが多いです。このような治療を行っても日常生活に支障のある場合には、軟骨・半月板の傷み具合によって関節鏡視下の手術や膝人工関節置換術などを行う場合もあり、その際は専門の先生をご紹介いたします。

膝の痛みに関わる代表的な病気

  • 靭帯損傷
  • 半月板損傷
  • 軟骨損傷
  • 骨折
  • 変形性膝関節症

肩の痛み

 肩の痛みというと、皆様「五十肩」をすぐに思い浮かべがちです。「五十肩」は江戸時代から使われている俗称ですが、現在は原因となる明らかな病気のないもので肩の動きが悪い状態をいいます。放っておいたり、痛いのを我慢してガンガン動かせば良いといというものではありません。症状の経過に合わせて適切に治療をしないと肩の拘縮(硬くなってしまうこと)を残したり、腱などをいためたりすることがあります。「五十肩」の治療はまず痛みをとり(内服薬・外用薬・物理療法・注射など)、硬くならないようなリハビリを行うことです。

 それでは肩の病気にはどのようなものがあるのでしょうか。中高年で頻度が高いのは腱板損傷です。転倒などの外傷がきっかけとなる場合や、年齢や職業、スポーツ歴で腱板が変性してくる場合があります。症状は五十肩同様に関節の動きが悪くなったり、夜間の痛みが強いといったものです。ですから治療をしていても痛みが長引くときにはぜひ検査をお勧めします。診断にはMRIが非常に有用です。腱板損傷の場合症状が強い場合には手術治療を要することもあります。

 石灰沈着性肩腱板炎は急に肩の痛みをきたし、動かせなくなります。レントゲン写真で腱の付着部などに石灰が写っていることで診断できます。内服薬や注射、アイシングなどで治療します。

 上腕二頭筋腱炎も腕をよく使う方に見られます。内服薬や外用薬で改善しないときは腱鞘内に注射をすることも有効です。

 まれに肩甲上神経の麻痺、首からの病気や、神経内科的な病気が隠れている場合もあります。不安を抱えずに早目の受診をおすすめします。

肩の痛みに関わる代表的な病気

  • 腱板損傷
  • 五十肩
  • 石灰沈着性肩腱板炎
  • 上腕二頭筋腱炎
  • 肩甲上神経の麻痺

手・指の痛み

 手は人間が細かい作業をする部位ですので、構造も複雑で繊細なところです。よって症状も病気も幅広くあります。

使いすぎによる腱鞘炎(ばね指、デュッケルバン氏病など)、神経が圧迫されて痺れや痛み筋萎縮をもたらす絞扼性神経炎(手根管症候群、肘部管症候群など)、使いすぎや加齢による変形性関節症(ヘベルデン結節など)、腫瘍(ガングリオンなど)、また外傷によっても様々な骨折や靭帯損傷があり、丁寧な診察や検査また細かな治療が大切になります。

 当クリニックでは上肢(肩・肘・手・指)の専門医外来の時間(火曜日14:00から18:00)がございます。ぜひ受診をお勧めします。

手・指の痛みに関わる代表的な病気

  • 腱鞘炎(ばね指、デュッケルバン氏病など)
  • 絞扼性神経炎(手根管症候群、肘部管症候群など)
  • 変形性関節症(ヘベルデン結節など)
  • 腫瘍(ガングリオンなど)

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