よくある症状・疾患
投球障害
投球障害とは 代表的な疾患 対処法 すぐに病院へ
投球障害とは

投球障害とは、投球動作(野球、ソフトボール、バレーボール、ハンドボールなど)の際に肩や肘に痛みが走る、力が入らなくなるなどの症状が出現する状態です。

股関節や胸回りの柔軟性の低下や投球フォームの破綻により肩、肘にストレスがかかっていることが多く、リハビリテーションで改善することが多いです。
稀に手術が必要な疾患もありますので、痛みを感じたらためらわずに来院していただくことをお勧めします。
当院では、上肢専門外来の吉岡先生と連携してMRI、エコーなどで病態を把握し、適切な治療選択とリハビリテーションを並行して行っております。

投球障害とは
投球障害の代表的な疾患

投球障害で起こり得る代表的な疾患をあげてみました。

1.リトルリーガーズショルダー

成長期の野球選手にみられる特有の疾患であり、上腕骨の近位骨端線に離開などの損傷をきたす病態です。後遺症を残さないためにも安静期間をしっかりと取らせる必要があります。

2.上腕二頭筋長頭炎

主に投球動作の肩最大外旋位(もっとも肩の外旋が強くなり、ストレスのかかる位置)から腕を振る際に肩の前面あたりに痛みを生じます。症状が軽度なものも含めれば投球障害肩の中でも発生頻度は非常に高いです。

3.肩峰下滑液包炎・腱板炎

上肢を挙上する運動に伴って肩の外側に痛みを生じる。インピンジメント症候群といわれる症状の代表例であり、この疾患も投球障害肩の代表例です。

4.リトルリーガー肘(リトルリーガーズエルボー)・内側側副靭帯損傷

肘内側の骨が肘の内側の靭帯(内側側副靭帯)に引っ張られてれ剥離骨折を起こす病態です。数週間の安静とリハビリテーションが基本となります。中学高学年以降になり、内側側副靭帯に繰り返しストレスが加わると靭帯自体が傷ついてしまいます。内側側副靭帯は手術適応となる場合もあります。

5.内側・外側上顆炎

筋肉の付着部で炎症が起こる状態で、肘内側で起こるものを内側上顆炎、肘外側で起こるものを外側上顆炎といいます。テニスやゴルフで痛みを出すことが多いので、外側型はテニス肘、内側型はゴルフ肘と呼ばれることが多いです。(厳密な区別はない。)野球では打撃で外側上顆炎、投球では内側上顆炎がみられます。保存療法(リハビリテーション)が基本的な治療です。

6.離断性骨軟骨炎

成長期に認められる野球肘の一つです。上腕骨小頭という肘の外側での発生が最も多いです。病期が進行すると肘の可動域制限や関節遊離体(ネズミ)によるロッキングを生じることもあります。野球肘の中で最も変形性肘関節症に進行しやすく、進行すると日常生活にも支障をきたすこともあるので、早期の発見・治療が重要です。痛みはないが、少年野球を対象にした野球肘検診のエコー検査で見つかることがあります。
早期の例ではシーネ固定などの保存治療が有効ですが、進行すると手術が必要になってきます。早期発見のためにも野球肘検診などでの定期的なチェックが重要です。

対処法
ウォーミングアップ・クールダウンの徹底

 ウォーミングアップ・クールダウンはセルフコンディショニングの基本です。
しっかりとウォーミングアップ・クールダウンをして疲労を蓄積させないようにしておく事が大事です。投球後にアイシングをするのも肩・肘への炎症を悪化させないためには有効です。

投球フォームの改善

 体の開きが早い、肘が下がるなどのフォームは肩、肘にストレスがかかり易くパフォーマンスも落ちてしまいます。しっかりといいフォームを身につけることが再発させないためにも大切です。

球数の管理

 悪いフォーム×球数=肘・肩へのストレスとなります。アメリカでは少年期の投球数が制限されています。日本でもピッチャーへの球数制限が広がりつつあります。

弱いところを知る

 肩・肘の機能以外にも、体幹や下肢の柔軟性・筋力低下が悪いフォームへ繋がります。自分の弱いところを知り、改善することでパフォーマンスもアップします。

投球障害の治療

 レントゲン、MRI、超音波エコーなどで病態を把握して、適切な治療法を選択します。
組織の損傷が軽度であればリハビリテーションを併用した治療で改善する事が多いです。
手術療法が必要な場合は提携している病院へ紹介いたします。

こんな時は、すぐに病院へ

 痛みを我慢して投球していると、徐々に症状が進行して大好きな野球などのスポーツが続けられなくなってしまうこともあります。投球障害は自分自身で判断せずに、医師による診察を受ける事が障害克服の早道です。特に次のような場合は、すぐに病院を受診しましょう。

  • ボールを投げていて肩・肘が痛くなることが長く続いたとき
  • 肘の曲げ伸ばしで痛みが出るとき
  • 肘の伸びづらさ、曲げづらさが出るとき
  • 肩が上がりづらい、力が入りにくいとき
  • バッティングの衝撃が肘まで響くとき
  • 野球肘検診で要受診と診断を受けたとき

当院では毎週火曜、金曜午後に上肢専門外来(吉岡医師)を開設しております。投球障害の症状のある方は上肢専門外来を受診してみて下さい。

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