スタッフコラム

スタッフコラム

Staff column
2020.06.08
変形性股関節症のリハビリテーション

今回は成人の股関節疾患として代表的な「変形性股関節症」とはどういう疾患であるのか、そして当院で提供している変形性股関節症に対するリハビリの内容を一部お伝えいたします!

変形性股関節症は、関節軟骨の変性・摩耗による関節の破壊や反応性の骨増殖を生じる結果、股関節に変形をきたす炎症性疾患です。

日本では、臼蓋形成不全や股関節脱臼骨折などなんらかの原因疾患に続発する二次性股関節症が多いです。

 

症状

①疼痛:股関節痛が主で、初期症状としては動き始めの痛みや長距離歩行後の怠さなどです。 進行してしまうと痛みは持続し、安静時痛や夜間時痛も出現します。

 

②可動域制限:進行すると太腿を上げてくる動きに加えて、内側に捻る動作や開く動作が困難になります。

 

③脚短縮:進行すると、左右の脚の長さが変わってきてしまいます。

 

治療

【病期別の治療選択】

①前・初期股関節症:若年者で症状の軽い場合には経過観察とします。症状の強い場合には骨を切る手術という選択肢も入ってきます。

②進行期股関節症:骨を切る手術を行う場合が多いです。高齢者では人工股関節置換術を行う場合もあります。

 

③末期股関節症:全ての手術が選択肢に入ります。

 

【保存療法】

疼痛がそれほど強くない患者さんや様々な理由から手術が出来ない、したくないという患

者さんには保存療法が行われます。当院でも多いですね!

体重のコントロール、歩行時の杖使用、長距離歩行の禁止、筋力訓練などが含まれます。

また、抗炎症薬を使っている際に長距離歩行や無理な仕事を行うと関節軟骨の早期破壊に

つながってしまいます。

 

ご紹介

当院では体組成計を導入しており、体重・体脂肪・筋肉量・水分量などを計測しています!

なかなか運動のモチベーションが保てないという方は計測した数値から目標設定して運動

するのも良いですね!

当院でのリハビリ

 

一番の目的は日常での生活動作や習慣の改善です!その改善のためにストレッチ・筋力訓

練といった運動療法を行っています!

ストレッチやマッサージなどで股関節周囲の筋肉を緩めて可動域を広げ、股関節周囲の筋

肉やお尻の筋肉を動かすことで、股関節を支えるための筋力をつけていきます!

 

【当院でのリハビリ】

おうちで出来るものをいくつかご紹介させて頂きます!

 

テニスボールマッサージ

運動する前にしっかりと筋肉を緩めます。

テニスボールでお尻から太腿の外側、膝上までを擦りながらほぐしましょう!

クラム

股関節を安定させるお尻の筋肉を鍛えます。

肩・股関節・踵が一直線になるように横向きで寝ます。

そして脚の付け根から開いていきます!

その時、股関節の周りに力が入っているようにしましょう。

アンチクラム

次は反対方向に動かします。

踵同士が離れるように付け根から動かしますが、股関節に痛みがある場合はやめましょう。

ワイパー

股関節から脚を内・外に捻る運動です。

筋肉を緩めて可動域を拡大させるだけではなく、股関節のコントロールにも適している運

動です。

足先だけで動かさないように注意しましょう!

最後に

患者様によって、機能障害(関節の動きが悪くなっている、筋力が発揮できないなど)を起こしている部位は様々であり、個人差があります。
このページで紹介しているリハビリテーションプログラムのみでは症状が改善しない場合があります。症状が改善せずにお困りの方は是非ご受診していただき、リハビリテーションを受けていただくことをお勧めいたします。
当院のリハビリテーションでは患者様一人一人をセラピストが丁寧に評価をして患者様にあった治療プログラムを作成いたします。

 

文責:リハビリテーション科 理学療法士 高岡 広一

 

引用・参考文献

1)松野 丈夫ら:標準整形外科学.医学書院,東京,2015.

 

2)市橋 則明ら:身体運動学.メジカルビュー社,東京,2018.